タイ(バンコク)でレーシックを受けて、一年が経ちました。視力は術後と変わらずいい状態で、特に問題もありません。先日、レーシックをうけたTRSCレーシックセンターから経過を聞く連絡があり、一年たったことを思い出したので、ここでレーシックを受けたことを記事としてまとめようと執筆を始めました。
前書き
結果からいって、手術の結果には100%満足しており、術後の後遺症もまったくなく、カウンセリング等の手術前についても本当に満足しています。しかし、手術を受ける前に全く不安がなかったかといえば、そうではなく、どのような不安があり、その不安とどう向き合ったか。また術後に全く不安がないわけでもない。そういった精神的なことも書いていこうと思います(あくまで、個人的な感想です)。タイでレーシックを検討している人に参考にしてもらいたいと思っていますが、単にレーシックをしようと思っている人にも一つの体験談として読んでいただければ幸いです。
時系列
- 2019年5月、TRSC(HP)に検査の申し込み
- 同月、検査を受ける
- 同年6月、タイの仕事を退職
- 同年7月5日、レーシック手術を受ける
- 翌日、術後の検診1回目
- 翌々日、友人の送別会に参加。お酒は控えたが、普通に生活できてた
- その後、1週間後、1ヶ月後、3か月後の検診。
- 同年11月、タイを離れオーストリアに移住
- 2020年6月、レーシックから一年経過。ブログ執筆中。
レーシックを受けようと思ったきっかけ
こちらタイでレーシックを受けたことをあまり関係ないので、別記事にしています。私が過去にレーシックを一度諦めたこと、そのときの心情や目が悪い自分とどう付き合っていくか考えたことをまとめています。
タイでレーシックと事前調査
なぜタイでレーシックを受けようと思ったのか…正直なところ覚えていません。
当時はオーストリア移住を決めており、タイでの仕事を退職してからしばらく時間に余裕があること、タイでなら安く手術を受けれるかもしれないと考えたなどがありますが(結果、安くなかったです…)、とにかくインターネットで調べてみて、よさそうだと思ったので、とりあえず検査だけでも受けてみようと思い、申し込みしました。
つまり勢いです…勢いでとにかく検査を申し込みました。
申し込みしたTRSCホームページ
検査と担当医とのカウンセリング
検査の内容について細かく書いていくと、長くなりそうなので、それはまた別記事にて書こうかと思います。
結果としてですが、私の眼はレーシックに適しているとの結果がでました。視力の悪さ、角膜の厚さ、瞳孔径等の検査結果から判定されます。その結果から、各種レーシックの説明、後遺症、その発生確率などの説明を受け、その後担当医とのカウンセリングを行いました。
これは、タイでレーシックを受けた人の記事が情報源なのですが、適していないとの結果が出ることもそこそこあるようです。検査して不適格な場合は、はっきり言ってくれることに好感がもてるなと思いました。
ネットの海に漂うタイでレーシックを受けた人のブログより
担当医からは「非常にレーシックに適している眼をしています、成功率は95%です」と言われました(数値はちょっと記憶に自信がないです、93~96%の間くらいだったかと)。
失敗した場合はどうなるのか?→視力が回復しない、再手術となります。後遺症は出るのか?→検査の結果、大きな後遺症は出ないと思われますが、個人差があるため100%出ないとはいえません。等々カウンセリングを行っていきました。
調子のいいことは言わず、リスクについてもしっかり説明してくれ、自分の理解としては、
- 100%リスクがないわけではない。
- 視力が回復しなかった場合は再手術ができる(十分な角膜の厚さがある)
- ハロやドライアイ等の後遺症が発生する確率はある
- 失明はありえない
- 後遺症は術後経過で治ることが多い(数か月から一年)。
- 後遺症には目薬、特殊メガネなどで対応できる
- 生活に支障をきたすレベルの後遺症はまず起きない
手術の種類と費用
費用についてですが、手術の種類によって値段が変わります。レーシック、フェムトセカンドレーシック、RelEx(リレックス)。また、レーシックとは異なるPRKやフェイキックIOLという手術もあります。
特にフェイキックIOLは眼に人口レンズを入れる手術で、レーシックと違い角膜を削らないため、戻すことができます。つまり元に戻せるということで、私も気になっており、カウンセリングで相談しました。
通常のレーシックの費用は七万バーツ(約二十四万円)、最新のレーシック手術であるRelEx(リレックス)は十三万バーツ(約四十五万円)の費用になります。手術の詳細はホームページをみてほしいのですが、RelEx(リレックス)は通常のレーシックより眼の表面を切る範囲が小さく後遺症(ドライアイ、ハロ等)が発生しにくいという特徴があります。しかし、費用は二倍近くかかることになります。
(値段は両目での値段になります。レアケースだと思いますが、片目の場合は半額になります)
スケジュール
手術前から手術後回復までのスケジュールです。
- 手術日前: 一週間程、コンタクトレンズ装用禁止(10日だったかも…)
- 手術前日or当日朝: 別病院にてHIV検査を行う。(センターにて近くの病院を紹介してもらえます。費用別)
- 手術当日: 費用の支払い、その後手術を行います。
- 手術自体は三十分、その後検査を行い一時間ほど様子を見て帰宅。
- 手術翌日: 来院し、検査。
- 手術一週間後: 再度来院し検査
- 手術一ヶ月後、三ヶ月後、半年後、一年後と検査あり
術後検査は翌日以外は必須ではなく任意です。日本から休暇中に来て、検査→手術→検査→帰国と、していく人もいるそうです。
決断
とりあえず、検査後、返事は後ですることにして手術日の予約だけ行い、帰ることにしました。検査費は二千五百バーツほどです。
とりあえず、検査だけとの気持ちでいってみましたが、やはり眼がよくなることは魅力的で…手術を受けることを決めました。当時の自分を振り返ってみて、決断できたポイントとして、
- カウンセリングで不安が小さくなった(ゼロではない)
- 成功可能性が具体的な数字で示された
- 検査がしっかり行われており、検査結果で受けれない人もいるという事実が安心できた。安全を優先し、余裕を大きくとっていると思いました。
- 病院の雰囲気がよく、手術後の人も見ることができた。
- 来院している人はたくさんいて、誰も不満を抱えているようには見えなかった。(待合のスペースが大きく、皆くつろいでいるように見えた)
- そんな低確率なことは起きない!という根拠のない自信という名のなげやり
そもそもこれだけ世界的に普及している手術なのだから、人生に関わるようなトラブルは余程起きない。それでも、その可能性はゼロではないという恐怖とどう向き合って乗り越えるかが、この手術の最大の問題だと思います。こればっかりは本人次第なので…
手術当日
手術前
前日に別の病院に行きHIV検査、また午前中に十三万バーツを銀行に行って引き落とし(クレジットカード支払いもできますが、手数料がかかってしまうので節約のために…)…タイの最大紙幣は千バーツのため、百三十枚にもなり結構太い札束になってしまう。大金を抱えているので、いつもより警戒しながら病院へ。術後の帰宅が心配なので彼女に一緒に来てもらいました。
病院に到着。支払いを済ませ、再度視力と眼の状態を検査し手術へ…
(待合室にはお菓子から飲み物まで充実しているので、彼女はめっちゃくつろいでました。この後、特に付き添いの必要ない検査の時もついてくるほどに、この待合室の環境を気に入ってました。)
手術
手術着のようなものを着て、それからまずは麻酔用の点眼をします。数回点眼をした後、手術台に連れていかれます。麻酔の体感効果はちょっと視界がぼやける程度です。そして、手術台に横になり、「これが最後に見る光になるのかな…」とか思ったりしますが、もうここまできたら腹もくくっているので、なるようになれ状態でした。
手術は片目づつ、目を開いた状態に固定され、基本的に機械によって手術が行われていきます。一部は手作業でもおこなわれますが。途中、先生から工程の説明や状況の説明があり(英語)、手術は進んでいきます。途中、視界が真っ白に染まっていく状況、ぼやけた部分が取り除かれる状況を不思議な気分で眺めていたことを覚えています。両目の手術で三十分程だったと思います。
手術後
手術が完了、視界はぼやけた状態です。確かに視力はよくなっているのですが、ぼやけてる状態でいまひとつ実感できない。手術後は、検査を行い、眼を保護するためのアイマスクを装着します。検査後、先生からは100%な手術だった、完璧だったとのコメントを頂きました。マスクはこんなんです…
このアイマスクを付けた視界の状態は、見えないことはないけど、見えにくくて不便といった具合です。実は病院から住んでいた部屋はかなり近かったのですが、これは恥ずかしいし、念のためにタクシーを呼んで帰りました。時間が7時前だったので、渋滞がすごく歩いて帰る四、五倍くらい時間がかかってしまいましたが…
その日は、風呂とかテレビ見たりとかもっての他で寝るしかできない状態です。病院からは痛み止め、また痛くて寝れないとき用に睡眠導入剤が処方されました。せっかく薬を用意してもらったのですが、私は特に痛みもなく、普通に寝れました。もともと寝つきは悪いほうなのですが、よく眠れたほどです。
手術後日
翌日。病院での検査、病院でアイマスクを外してもらい、見える!!まだ目に違和感はあるけど、ちゃんと見える!!とそこそこ感動しました。検査の結果、特に異常はなく、視力もしっかり回復している。目の状態は、なんというかなにかひっかかっているような感覚があり、乾きやすいような感じです。病院からは目薬を処方され、数時間おきに目薬をさすこと、また、4日ほどは寝る時にアイマスクをつけることを指示されます。(寝ているときに誤って触ってしまわないように。)
翌々日には、眼の渇きやすさや違和感は若干あるものの普通に生活を始めていました。その日、友人のタイ出国前の送別会があったのですが、参加しています。一応お酒は控えましたが、普通に生活できています。
その後、一週間経過、一か月、三か月とそれぞれ検査を受けましたが、視力の低下も異常もなく、経過は順調でした。
そして、これの執筆中の今、一年以上がたってしますが、変わらず順調です。視力を測定はしていませんが、体感では変わらずです。
タイでレーシックを受けるという、日本人としては変わった選択肢だったと思いますが、個人的には大成功でした。日本で受けたことはないので、日本でのレーシックと比較は当然できないのですが、タイでレーシックを受けるという人がいれば、私が受けたTRSCをおススメしたいと本心から思える満足度でした。以上、私のレーシック体験談を書いてみましたが、レーシックに興味のある人に参考になれば幸いです。
追記
2023年11月、運転免許の更新時、レーシック受けたことを伝えて眼鏡等装着の条件を外してもらいました。今でも、問題なく見えてますし、特に異常はないです。