
先日、ウィーンでのコロナウィルスアジア人差別の記事の内容をもとに、ツイッターで投稿したのですが、とんでもない間違いをしてしまい、誤解を与えてしまいました。
今回は、その間違いに対する謝罪も込めて、その記事(ドイツ語)の解説をしたいと思います。
対象の記事
Asiaten auch in Österreich rassistisch angefeindet
記事の内容を箇条書き
- タイトル:オーストリアでのアジア人に対する差別的な敵意
- Antidiskriminierungsstelle ZARA(反差別センター ZARA)によれば、12件以上の報告がされている。
- 子供も被害に遭っている
- アジア人の見た目をした人達は感染の原因になると敵意を向けられている
- 差別は容姿を原因としており、無差別になっている
- 差別的な行為は、学校など公共のスペースで起きており、ソーシャルメディア上でも起きている
- 子供や10代の少年が大人から差別を受けることまで起きている
- 報告の50%以上は差別を受けた人自身からされている
- これらの人々は強い精神的なプレッシャーにさらされている
- 反差別センター では、新聞記事やソーシャルメディア(Facebook)にて、以下の呼びかけを行っている
- この事件は、私たちが差別的な強い偏見の影響を受けているを明らかにしている。偏見に対して考え直すこと、事件を見た時に市民としての勇気を持って行動することが重要
Antidiskriminierungsstelle ZARA
差別行為に対する民間の機関です。ZARAという名称は…
ZARA – Zivilcourage & Anti-Rassismus-Arbeit
の略称です。
前半の、 Zivilcourage は直訳すると市民の勇気。街中で困っている人がいたら助けるといった類の勇気です。
後半の Anti-Rassismus-Arbeit はそのまま反差別機関という意味です。
認識違いへの謝罪
このZARAをファストファッションのZARAと勘違いして、ZARAのコールセンターに差別されたという報告があるとツイートしてしまいました。
誤解を与えてしまい大変申し訳ありません。
子供が差別にあった事例
記事内に子供が差別にあった事例を載せていますので、これは詳しく書いていきます。(胸くそですが…)
2人の子供が学校通学する時に事件は起きました。バスの中で1人の男が侮辱的な言葉で子供たちを攻撃してきました。さらに、子供たちは暴力的に脅され、目的地を前にして、バスを降りました。バスの中にいた人達は誰も、この事件に介入しようとはしませんでした。
担当者によれば、この事件はウィーンで発生したわけではなく、また事件は子供たちの両親によって報告されました。
個人的所感
起きた事件を読んだときは、かなり気分が悪く。これを日本語にして発信すべきではないのではないかとも思いました。報告されていないケースはもっとあるでしょうし。
それでも、アジア人に対して見た目での偏見に触れている部分や市民として勇気を持った行動を推奨している内容があり、個人的には好印象な記事なので、紹介したいと思いました。
欧州はもとより、オーストリアは北欧とならび人権先進国のように思われてるのではないかと思いますが、全然そんなことはありません。他の欧州国と同様に差別はどこにでもあると思います。あまり欧州を崇拝する考えは好きではないので、この記事を書かせてもらいました。
文脈がよくわからなかった部分

最後に、文脈から内容が読み取れなかった部分を…
Über 50 Prozent der Vorfälle wurden von Betroffenen selbst gemeldet. Das ist laut ZARA ein Hinweis darauf, dass diese Personen einem enormen Druck ausgesetzt sind.
これを直訳すると、
50%以上の事件は被害者自身から報告されている。ZARAによれば、これがこれらの人達が強い圧力にさらされていることを示している。
となるのだが、これらの人達って誰だ?となりました。
これらの人達⇒被害者
文脈からすると、差別にあった被害者だと思われる。この場合、被害者が強い圧力にさらされているとなり、そんなの当たり前だろとなる。
これらの人達⇒アジア人の見た目の人達
こういった事件が起きることでアジア人の見た目の人達が差別されるという強い恐怖を感じるようになる、という内容であれば納得できるので、こう考たが…
文脈から読み取るのはちょっと強引な気がする…
というわけで、記事の解説にはよくわからないと思いますが、代名詞のままになっています。